総務省消防庁は13日までに、5~9月に全国の5万412人が熱中症で救急搬送されたと発表した。昨年同期間の5万5852人に比べ9.7%少なかった。搬送先で死亡が確認されたのは59人で、65歳以上の高齢者が全体の半数を占めた。

搬送者数は西日本のほとんどの県で昨年より増えた。気温の高い日が続いたことが背景にあり、気象庁によると、沖縄・奄美地方では統計を開始した1946年以降最も夏の気温が高かった。

一方、台風の接近が相次ぐなど気温の低い日が多かった東日本では搬送者数が大きく減った地域もあった。

都道府県別では、最も多かったのは大阪の3690人で、愛知が2886人、東京2885人と続いた。

人口10万人当たりの搬送者数は熊本の91.22人が最多で、鹿児島86.00人、岡山76.27人など。消防庁は「熊本の数字が多いのは県内の気温が高かったため。県への聞き取りもした結果、4月の地震の影響はないと考えている」としている。