中国財政省は12日、中国が主導して設立する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に英国が参加を申請したと発表した。先進7カ国(G7)で参加申請したのは英国が初めて。中国の影響力拡大を懸念する日本や米国はAIIBと距離を置いているが、今後は西側諸国からの参加が増える可能性がある。

既に参加を決めている国々の意見も求めた上で、3月末に正式な参加メンバーになる見通し。中国財政省は「英国の決定を歓迎する」との声明を出した。

AIIBには、これまでに27カ国が参加を決めている。東南アジア諸国連合(ASEAN)の全10カ国や中東、中央アジアの国などが中心で、西側ではニュージーランドが加わる。中国が最大の出資国として主導権を握り、年内に設立する。

AIIBは新興国での鉄道や道路、発電所といった社会基盤の整備に資金を融資する。日米は既存のアジア開発銀行(ADB)との役割分担が明確でないとして参加に後ろ向きだ。(共同)